貸切バスの料金計算方法についてわかりやすく解説
2024/12/17
貸切バスの料金計算方法はどのようなもの?大人数が一度に移動できる貸切バスは、空港送迎や式場へのピストン送迎をはじめ、観光や旅行と言ったシーンで多く利用されています。そのような貸切バスですが、一体どのような料金計算法なのでしょうか?今回は料金の算出方法を詳しくご紹介します。
貸切バスの料金計算方法
貸切バスの料金は、2023年8月25日付けで国土交通省から公示された運賃で計算されており、以下で構成されています。
- 時間制運賃(バスを何時間走らせたかにより算出)
- キロ制運賃(バスを何キロ走らせたかにより算出)
最低運行時間は定められいるものの、料金は地方運輸局ごとに異なるのが特徴です。同じ貸切バスの利用法であっても、例えば近畿運輸局が最も高く、北海道は最も安いといった違いがあるのです。各バス会社ごとに、設定している料金やシーズン、利用条件によっても料金が異なります。見積もりをしっかりと行い、丁寧な比較検討が不可欠となっています。
時間制運賃
貸切バスは最低運行時間が決まっています。30分や1時間など、どんなに短時間で利用しても【3時間】利用したとみなされるのが特徴です。車庫から待機場、目的地から車庫への回送はそれぞれ【1時間】換算です。そのため、これらの合計【5時間】が利用費用として請求されるので、5時間以下での利用を考えている場合はこの点に注意してください。
なお、走行時間が30分未満の場合は切り捨て、30分以上の場合は1時間に切り上げての計算になりますので、こちらも注意しましょう。
キロ制運賃
上述した回送の移動距離も含めて料金計算されます。バスが車庫を出発後、迎車地点から目的地までの移動、そしてバスが車庫に戻るまでの距離での計算です。お客様がバスに乗って移動している距離以外にも、車庫から目的地の移動距離も含まれますので、車庫から迎車地点が遠かったり、目的地から車庫が遠い場合は注意が必要です。
運賃・料金の額
実際に貸切バスの運賃と料金の額を見てみましょう。ここでは関東運輸局が公示している運賃額をご紹介します。
■運賃
下限額 | |
---|---|
大型車 | 6,580円 |
中型車 | 5,560円 |
マイクロバス | 4,770円 |
下限額 | |
---|---|
大型車 | 160円 |
中型車 | 140円 |
マイクロバス | 120円 |
下限額 | |
---|---|
時間制料金 | 2.430円 |
キロ制料金 | 40円 |
深夜早朝運行料金
時間制運賃及び交替運転者配置料金(時間制料金)の2割
特殊車両割増料金
設備や購入価格等を勘案した割増率
なお、車種区分の定義は以下となっていますので、ご自身が利用される貸切バスに合わせて料金を参照してみてください。
- 大型:車両の長さが9m以上または旅客席数50人以上
- 中型:大型車、小型車以外のもの
- 小型:車両の長さ7m以下かつ旅客席数29人以下
貸切バスの料金計算のケース1
では実際に貸切バスを利用する場合、どのような料金計算になるのか見てみましょう。
■名古屋満喫プラン(東京〜名古屋)
日程:2泊3日
車両:大型バス(時間制運賃@6,580円/キロ制運賃@160円)
1日目
- 出庫前点呼・点検時間1時間
- ホテル着後点呼・点検時間1時間
- 移動距離348km
- 走行時間13時間(移動時間11時間+点呼・点検2時間)
- 走行距離365km=370km(移動距離348km+送迎距離17km)
2日目
- 走行時間0時間
- 走行距離0km
3日目
- 出庫前点呼・点検時間1時間
- ホテル着後点呼・点検時間1時間
- 移動距離362km
- 走行時間13時間(移動時間11時間+点呼・点検2時間)
- 走行距離381km=390km(移動距離362km+送迎距離19km)
<3日間の合計・総額>
- 走行時間:26時間(1日目13時間+2日目0時間+3日目13時間)
- 走行距離:760km(1日目370km+2日目0km+3日目390km)
6,580円×26時間+160円×760km=292,680円
※深夜走行運行なし/交替運転手なし
※高速道路料金、駐車代、ガイド料などの実費は含みません
別途料金が発生するケース
貸切バスにおいては、別途料金が発生するケースもあります。反対に言えばこれらのケースを把握しておけば料金を抑えることも可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
深夜早朝に利用する場合
通常の流しタクシー同様、定額送迎タクシーにも早朝・深夜料金の設定があります。乗車時刻と降車時刻の両方が設定された時間内に含まれる場合は、早朝・深夜料金での請求となるので、利用する時間に注意しましょう。また、タクシー会社によっては数日前からキャンセル料がかかったり、予約した時点でキャンセル料が発生する場合もあるので、しっかりと規定を把握しておくことが重要です。
『たびの足』で予約した場合、夜間・早朝出発(22:00~6:00)は2割増料金となっております。また、予約キャンセル料は以下です。見積もりの取消手数料は発生しませんので、お気軽にお見積もりください。
14~8日前 | 7~2日前 | 前日 | 当日 |
---|---|---|---|
30% | 50% | 80% | 100% |
トイレ付きやリフト付きのバスを利用する場合
トイレやリフト付きのバスを利用する場合は「特殊車両割増料金」が発生します。特殊車両とは、標準的な装備を超える特殊な設備がある車両のことです。特殊車両割増料金については、設備や購入価格等を勘案した割増率の適用が定められています。特殊車両を利用する際の料金詳細を知りたい場合は、バス会社に直接聞くのが確実です。
長距離長時間で利用する場合
貸切バスの料金はバスの利用時間と利用距離で算出されるため、もちろん長距離長時間利用するとその分料金は高くなります。1泊2日など宿泊を伴う場合、運転手の宿泊代(1泊2食付き)も実費で支払わなければなりません。バスの運転手が1日に運転できる時間や距離は決められているため、それを超える場合は交替運転手分も加えて、合計2人分の宿泊代が必要となります。
貸切バスの料金計算のケース2
上記を踏まえ、別途料金が発生する場合のケースも見ていきましょう。
■伊豆で温泉満喫プラン(東京〜伊豆)
日程:日帰り
車両:中型バス(時間制運賃@5,560円/キロ制運賃@140円)
- 出庫前点呼・点検時間1時間
- ホテル着後点呼・点検時間1時間
- 移動距離605km=610km(うち実車キロ320km)
- 走行時間20時間(移動時間18時間+点呼・点検2時間)
- 走行距離631km=640km(移動距離610km+送迎距離21km)
- 走行時間:20時間
- 走行距離:640km
5,560円×20時間+140円×640km=(1)200,800円
<別途料金>
1:交替運転者配置料金
一人の運転手が貸切バスを運行する場合は、原則9時間・500km(夜間は400km)までです。これを超える場合は交替運転手(ツーマン運行)が必要となります。利用時間や距離、日程によって異なりますが、ツーマン運行の場合は、ワンマン運転料金の1.5倍から2倍の料金が必要となりますので理解しておきましょう。
2,430円(交替運転者配置時間制料金)×20時間+40円(交替運転者配置キロ制料金)×630km=(2)73,800円
2:深夜早朝運行料金
22:00~翌5:00までの間に点呼・点検時間、回送を含む走行時間が含まれる場合、含まれた時間に係る1時間あたりの運賃および交替運転者配置の1時間あたり労金は2割増しになります。
①22:00~翌5:00の間に発生する時間制運賃の2割以内で収受可能
22:00~1:30(3時間30分)+帰庫後の点呼点検1時間=4時間30分 → 5時間
5,560円×5時間×20%=(3)5,540円
②22:00~翌5:00の間に発生する交替運転手の配置料金の時間あたり料金の2割以内で収受可能
22:00~1:30(3時間30分)+帰庫後の点呼点検1時間=4時間30分 → 5時間
2,430円(交替運転者配置時間制料金)×5時間×20%=(4)2,430円
<総額>
(1)200,800円+(2)73,800円+(3)5,540円+(4)2,430円=282,570円
※高速道路料金、駐車代、ガイド料などの実費は含みません
貸切バスの料金を計算する際の注意点
貸切バスの料金を計算する際にはいくつか注意点があります。
まず、走行距離の計算において、10km未満の端数は「10km」単位に繰り上げなければなりません。また、走行時間の計算において30分未満の端数は切り捨て、30分以上の場合は「1時間」として計算します。なお「たびの足」の貸切バスレンタル料金は全て消費税込みとなっております。当日発生する有料道路・高速道路、駐車場代や乗務員宿泊費は含まれていないので注意しましょう。
貸切バスをレンタルするならたびの足がおすすめな理由
貸切バスは大人数が一度に移動できるので大変便利です。空港送迎や冠婚葬祭、ゴルフ送迎など多くのシーンで利用できるため、用途に合わせた使い方ができます。
初めて貸切バスを利用する方や、お得に貸切バスを手配したい方は、創業40年の実績がある「たびの足」にお任せください。貸切バスのご利用が初めての方でも熟練のスタッフが丁寧にご案内いたしますので、安心して利用できますよ。また、Web予約であれば、24時間いつでもお見積もりが可能な上、デジコに交換できるポイントも獲得できます。ご利用すればするほど次回の貸切バスのレンタルもお得になる「たびの足」を、ぜひご利用ください。
まとめ
空港送迎や冠婚葬祭、ゴルフ送迎などで多く利用される貸切バスは、大人数での移動に最適です。貸切バスの料金計算は複雑なため、自分たちで算出しようとすると非常に手間がかかります。また車両やレンタルするエリア、バス会社によって料金が異なるため、まずはバス会社に相談すると良いでしょう。
貸切バスの料金計算がどのように算出されているのか知ると、レンタルする際にどの項目に注意すれば良いかも把握できます。貸切バスを利用する際はぜひ参考にしてみてください。