貸切バスの交代運転手と料金の関係とは?ツーマン運行や料金決定の仕組みを解説します!
2019/11/15
貸切バスに交代運転手が必要な場合やその際の料金を徹底解説!幹事さんが知っておきたい貸切バスの料金に含まれるもの、含まれないものをはじめ、観光シーズンにおける料金も理解して、観光・旅行を最大限に楽しみましょう。
貸切バスで交代運転手を配置する必要がある場合とは?
交代運転手の配置基準
2012年の関越自動車道の高速ツアーバス事故を受けて、国土交通省は貸切バスの安全運航を確保するために、交代する運転手の配置基準が厳格化に踏み切りました。法改正では貸切バスの運転手1名あたりの運行条件が明確化され、長距離・長時間、深夜運行にあたる場合、もうひとり交代要員(運転手)を配置させなければなりません。そのため、帰省や遠出の旅行の際に貸切バスを利用する場合、ツーマン運行が必要なため、交代要員の運転手も含めた2人分の利用料金が必要です。
ワンマン運行(運転手1人)での上限
ワンマン運転では、拘束時間や運転時間のほかに実車距離、休息時間と細かく時間区分が分類され、上限が設定されています。
ワンマン運行では、拘束時間が16時間までと規制されています。そのため、16時間を超える運行には交代要員を配置しなければなりません。
また、運転時間が2日を平均して原則1日9時間を超えないようにしなければなりません。さらに連続運転時間が4時間以内にする必要があります。
ワンマン運転では、時間だけでなく、実車距離も考慮します。
昼間ワンマン運行の一運行は500kmを超えないものとします。
※当該運行の実車運行区間の途中合計1時間以上(分割する場合は1回連続20分以上)の休憩を確保する場合は600kmとなります。
一方で、夜間ワンマン運行の実施には、実車距離(一運行)が原則400kmを超えないようにしなければなりません。また、以下の条件を備える必要があります。
※運行直前の11時間以上の休息期間を設けていること
※一運行の乗務時間が10時間以内であること
ワンマン運行の条件
拘束時間 | 16時間 |
---|---|
運転時間 | 2日を平均して原則1日9時間以内 ※連続運転の場合は4時間以内 |
昼間ワンマン運行の実車距離 | 一運行は500km ※当該運行の実車運行区間の途中合計1時間以上(分割する場合は1回連続20分以上)の休憩を確保する場合は600kmとなります。 |
夜間ワンマン運行の実車距離 | 16時間一運行は原則400km ※運行直前は11時間以上の休息期間を設けること ※一運行の乗務時間が10時間以内であること |
運転手の週次での運転時間の規則
ワンマン運転では、1日での運転時間の上限以外にも週次単位で運転時間が制限されています。昼間のワンマン運転で1日10時間までの運転は週2回まで(夜間ワンマン運行を除く、また運転時間は原則1日9時間まで)となっており、1日の合計実車距離600kmは週2回までと規定されています。そのため、依頼の際は貸切バスを何日間利用するか(運転時間と実車距離の計算に必要です)も運営会社に相談しておきましょう。
ツーマン運行の場合の貸切バスの料金は?
貸切バスの料金に含まれるものとは?
貸切バスの料金には、バス貸切代、運転手、燃料代、保険が含まれます。一方で、移動中や発着場所で必要な駐車場料金や有料道路代、乗務員の宿泊費用、バスガイド代は含まれないため、見積もりの際に何が必要かどうかを検討する必要があります。長距離の移動の場合は実費がかかる料金(駐車場第や有料道路代)も一緒に見積もっていただくことがおすすめです。
※乗務員の宿泊費用は実費となるケースが多い(1泊2食付き)
※有料道路代はお客様持参のETCカードを利用できる運行会社もあります。
貸切バスの基本的に料金計算方法
貸切バス料金は以下の計算式に加え、別途実費が必要な料金が加算されます。
(距離×キロ制運賃)+(時間×時間制運賃)+実費=貸切バス料金
また、上記の計算式の結果でも最低料金が設定してあり、シーズンや日付によって、料金に違いがあります。
貸切バスの利用は最低3時間からと法律で定められており、3時間未満の利用でも利用料金は3時間利用した料金が請求されます。
さらに安全運行管理を目的に出庫前点検と帰庫後点検のそれぞれ1時間ずつ、合計2時間を含めた運賃が必要です。
3時間の運行料金+安全管理運行費用(2時間の運賃)=最低料金
また、以下の期間では貸切バスの料金が異なります。
ツーマン運転の場合の貸切バスの料金
運行時間や移動距離次第では運転手の交代が必要となり、ツーマン運転(交代運転手の配置)での貸切バスの利用料金に加算されます。
利用時間や距離、スケジュールによっても変わりますが、ワンマン運転の1.5倍から2倍の料金が必要です。
また、近年ではバス業界も深刻な人手不足に陥っており、ドライバーの確保が難しくなっています。そのため、通常(乗り合い)の高速バスや夜行バスに比べて、ツーマン運行の貸切バスは費用が高く感じる方も少なくありません。