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貸切バス運転手の1日走行距離とは? ワンマン・ツーマン運行の制限と条件を徹底解説

貸切バスの運転手には、1日に運転できる距離や時間に決まりがあります。特に長距離や宿泊を伴う移動では「交替運転手」が必要になるケースもあるので注意しましょう。運転手1人で運行するワンマン運行と、2人で交替しながら運転するツーマン運行には、それぞれルールや条件があります。基準をしっかりと理解しておきましょう。

貸切バスの運転手が1日に運行可能な距離

バス運転手

貸切バスは社員旅行や観光、送迎などさまざまな用途に使える便利な移動手段です。しかし、バスが走る距離に応じて、ドライバーをもう1人乗務させなければならない場合があります。まずは距離の条件を見てみましょう。

「運行距離」の定義

運行距離の定義は実車運行と実車距離で少々異なります。

実車運行とは、旅客の乗車有無に関わらず、旅客の乗車が可能として設定した区間の運行のことです。回送運行は実車運行には含まれません。
一方、実車距離は実車運行する区間の距離のことです。

1人の運転手が一運行で運転する実車距離を「一運行の実車距離」、1人の運転手が1日の乗務で運転する実車距離の合計を「1日の合計実車距離」と言います。なお、1日は始業から起算して24時間のことです。

昼間のワンマン運行では原則500㎞まで

昼間のワンマン運行において、1人の運転手が運転して良い距離は500kmと決められています。

 

最大600㎞までが可能になる条件

ただし、昼間ワンマン運行の実車運行区間の途中に合計1時間以上の休憩(分割する場合は、1回連続20分以上)を確保している場合は、600kmまで昼間ワンマン運行を行うことが可能です。合計実車距離600kmを超える場合は、車両にデジタル式運行記録計等を装着し、当該運行を行う事業者がそれを用いた運行管理を行わなければなりません。

夜間のワンマン運行では400㎞まで

夜間運行とは、最初の乗客が乗車する時間もしくは、最後の旅客が降車する時間が午前2時から午前4時までの間に行われる運行のことです。この時間のワンマン運行は、夜間運行となります。なお、夜間ワンマン運行の一運行の実車距離は、原則400kmを超えてはいけません。

 

最大500㎞までが可能になる条件

ただし、以下の条件を満たせば最大500kmまでの運行が可能です。

  1. 夜間ワンマン運行の運行前の休息期間を11時間以上確保しており、一運行の乗務時間が10時間以内である場合
  2. 夜間ワンマン運行の運行前の休息期間を11時間以上確保しており、当該運行の実車距離100kmから400kmまでの間に運転者が身体を伸ばして仮眠することのできる施設において仮眠するための連続1時間以上の休憩を確保している場合

※施設=車両床下の仮眠施設等を含む。ただしリクライニングシート等の座席を含む。

貸切バスの運転手が1日に運転可能な時間

貸切バス

続いては貸切バスの運転手が1日に運転可能な時間を見てみましょう。貸切バスを利用する際に宿泊が伴うと、その分レンタル費用も増えていきます。運転手が1日に運転可能な時間を把握することで、費用を見直せるかもしれません。

「運転時間」の定義

マイクロバス

運転時間の定義は一運行と1日で少々異なります。

一運行の運転時間とは、1人の運転手が回送運行を含む一運行で運転する時間のことです。一方、1日の運転時間は、1人の運転者が回送運行を含む1日の乗務で運転する時間を指します。

運転時間は原則1日最大9時間まで

昼間ワンマン運行の一運行の運転時間は、9時間を超えてはいけません。ただし、夜間ワンマン運行を除き、1週間あたり2回までであれば10時間までにすることも可能です。なお、一人の運転手が勤務しても良い時間は最大13時間以内です。バスの運行時間が9時間であれば、安全点検に必要な時間は運転前・運転後のそれぞれ1時間となります。これを合計すると11時間、さらにバス回送時間を含めると12〜13時間です。

連続運転時間と休憩時間

バスを運転している際は、2時間おきに10分以上の休憩、4時間で30分以上の休憩が必要です。休憩時間もバスの運行時間に含まれているため、休憩時間も含めた運行計画を行う必要があります。2時間を超えて運転する場合は、必ず所定の休憩時間を確保しなければなりません。

なお、30分以上の休憩時間は、一度に取得せず分割して取ることも可能です。例えば連続運転時間が4時間を超えて休憩する場合、15分休憩を2回取っても問題ありません。ただし休憩を分ける場合は、1回あたりの休憩時間は10分以上必要です。

貸切バスで交替運転手が必要な場合(ツーマン運行)

バスの運転手

1人の運転手の高速時間は原則1日最大で13時間以内です。これには運行前のバスの安全点検から車庫の出発、運行中そして車庫に戻ってからの点検時間が含まれます。1人の運転手が1日にバスを運転して良い時間は、原則9時間までです。その中で連続して運転できる時間は原則2時間まで、1日に移動しても良い実車距離は、昼間は原則500km・夜間は400kmまでとなっています。

運転手が2人であっても、以上の条件は変わりません。そのため、ツーマン運行でも1日にバスが運行できるのは最大19時間までです。宿泊を伴う場合、2日間平均1日の最大運転時間は9時間となっています。

なお、ツーマン運行の場合、交替運転手は運転席のすぐ後ろの座席に待機しており、2席分を使用するため、乗客はこの席を使用できません。本来の定員数より2席分少なくなるので、注意しましょう。

東京~博多のような長距離は貸切バスでの移動は難しい

悩む女性

東京から博多までは、約1,087kmです。このような長距離移動でも、貸切バスでの移動は可能となっています。ただし、1人の運転手が運転しても良い時間は1日9時間まで、2日間平均で9時間を超えてはいけません。そのため、運転と運転の間に連続して11時間以上の休憩を取り入れる必要があります。

運転手2名のツーマン運転であっても、夜行で東京から福岡に行き、翌日に夜行で戻ってくることはできません。さらに、費用面においても高額になったり、運転手の確保もできないため、バス会社から断られる可能性が高いです。高速バスは現地に営業所があり、東京から福岡まで運転した運転手とは別の運転手が待機しているから実現できるのです。

貸切のマイクロバスはワンマン運行が基本

バスの運転手

貸切バスは法令に則って、制限された走行距離を超えた走行は禁止されています。そのため、利用客も無茶な旅程をバス会社に強要することはできません。しかし、法令に則りつつもワンマン運転を利用することで、料金を安く抑えられます。

ワンマン運転とは、ドライバーが1人による運転です。

法改正では、1日の昼間の実車距離を500kmまで、夜間の実車距離400kmまでと定めています。また、走行運転時間は9時間以内とし、連続運転時間は計画上2時間まで、1人のドライバーの拘束時間は原則1日13時間までと定めています。
※運転時間=拘束時間ではありません。

上記の条件内であれば、ワンマン運転が可能なため、費用を抑えられます。

貸切バスは安全運行のために下限料金も定めがある

見積り表

貸切バスは、安全運行を確保するために「下限料金」が法律で定められています。これはすべてのバス会社に共通のルールです。したがって、他社の見積もりを持ち出しての過度な値引き交渉や、相見積もりによる価格競争を目的とした依頼は認められていません。

料金を安く抑えたいという気持ちは理解できるものの、無理なスケジュールや長時間運転など、安全を脅かす運行は重大な事故につながりかねません。適正な料金は安全で快適な旅を守るために必要不可欠なものです。

プランに合った貸切バスを選ぶためのチェック項目をご紹介!

ここではプランに合った貸切バスを選ぶためのチェック項目をご紹介します。それぞれの貸切バスの特徴や定員数はもちろん、最適な利用シーンをしっかり把握しましょう。

貸切バスの特徴・定員数・積載量

貸切バスの種類 特徴 定員数 積載量
ミニバス

小回りが利きやすく、住宅街や複雑な道路で運行が可能

13名程度

車内の座席を利用する

マイクロバス

送迎バスで利用されやすく、比較的短距離の往復に最適

18~27名程度

車内の座席を利用する

小型バス

テレビモニターやDVDプレイヤーも付属しており、中距離の移動に最適

21~24名程度

スーツケース3~5個積載可能

中型バス

マイクロバスや小型バスよりも大柄でトランクルームが広く、長時間移動に最適

27名程度

スーツケース12~15個積載可能

大型バス

シート位置が高く、車窓からの眺めも良い。座席数も多く、トランクルームも広いため、長距離の旅行に最適

45~60名程度

スーツケース30~35個積載可能

貸切バスの主な用途

貸切バスの車種によって、最適な利用用途も異なります。

貸切バスの種類 用途
ミニバス

企業主催の技術研修や視察、現地での観光巡りや冠婚葬祭など

マイクロバス

企業主催の視察研修から冠婚葬祭の送迎、現地での観光巡り

小型バス

観光や企業の視察研修・展示会招待など

中型バス

企業主催の接待旅行や自治体の慰安旅行など

大型バス

大型団体での視察研修、ゼミやサークルの合宿、町内会・部活などのスポーツ大会での旅行などの移動

すべての貸切バスは観光や旅行に使用できますが、走行距離や移動計画によって、快適性が異なります。中でもマイクロバスやミニバスは小型・中型・大型バスに比べて、頑丈ではないため、乗客の安全を重視する場合は小型以上の貸切バスがおすすめです。

貸切バスの料金目安

貸切バスの料金はバスの乗車人数と目的地、走行距離によって、変動します。宿泊やバスガイドの有無でも料金が変化するため、必要な条件をまとめると比較しやすくなりますよ。

貸切バスの種類 料金 一人当たりの料金
ミニバス・マイクロバス

約50,000円後半から約85,000円程度

2,500円強/25人

小型バス

約50,000円後半から約85,000円程度

2,400円強/25人

中型バス

約70,000円から約100,000円前半程度

2,300円強/30人

大型バス

約80,000円前半から110,000円後半程度

1,800円強/45人

また、大型バスには、ビールサーバーやリフト付き、サロンバスといったオプションが有料で選択できます。利用用途に応じて、追加しましょう。バス会社によっても料金に差があるため、貸切バスの相場を把握し、相見積もりを取ることがおすすめです。

貸切バスには走行できる距離の制限が設けられており、走行距離や走行時間帯に応じて、費用が高くなります。そのため、条件を満たしていない場合は貸切バスを利用できません。しかし、ワンマン運転を前提にした場合、費用を低く抑えられます。また、乗客数が多くなれば、規模の大きい貸切バスを選択した方がお得となります。貸切バスは日本全国どこへ出かけるときでも見積もり依頼やチャーターの予約が簡単にできるため、おすすめです。

まとめ

バスドライバー

貸切バス運転手の1日走行距離や時間は決まっており、これを超えると交替運転手が必要となります。ワンマン運行とツーマン運行ではレンタル料金も大幅に変わってくるため、運転手の1日の拘束時間や運転時間をしっかりと理解し、納得したレンタルを行いましょう。

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