シートベルトが必要のないバスがある!?マイクロバスの場合は?

高速バスや貸切バスに乗ると、シートベルトの着用をアナウンスで促されます。また、補助席にもシートベルトが取りつけられている車両がある一方で、路線バスにはシートベルトが設置されていません。また、「バスのシートベルトは必ずしなければならないのか?」と詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。そこで、今回はバスのシートベルトに関する法律やシートベルトの重要性を中心に解説します。

シートベルトって必要なの?

バスに限らず、シートベルトの重要性と法律を理解し、シートベルトの着用の必要性を把握しましょう。

シートベルトをつけるだけで身を守れる?

国土交通省が発表している資料によると、事故発生時にシートベルト非着用者の致死率は着用者の14倍にものぼると報告されています。また、シートベルト非着用者で致死率が高い座席は運転手席についで、助手席が高くなっています。さらにシートベルトの非着用者の中で、車外放出による致死率が最も高いのが後部座席になっており、バスにおいても転倒を伴う大きな交通事故では客席の方が大きな被害を受けます。それだけでなく、高速道路でのシートベルトの非着用者の致死率は9倍~37倍まで高まります。そのため、高速道路を利用することが多い貸切バスや高速バスなどでは、必ずシートベルトはつけましょう。

【参考】[国土交通省 参考資料]
【関連】[マイクロバスは普通免許ではダメ!貸切バスで運転手をする為には]

シートベルトの関する法律

シートベルト着用に関する法律は2012年と2016年に改正されており、シートベルトに関する安全性が強化されています。

2012年以前の法律の場合

2012年の道路運送法改正以前ではバス事業者に対する法律上の交代運転手の要件は以下の3点のみでした。

1.拘束時間が16時間を超える場合
2.運転時間が2日を平均して1日9時間を超える場合
3.連続運転時間が4時間を超える場合

2012年以降の法律

2012年の道路運送法改正後は交代運転手の要件に、2012年以降の要件に加え、さらに以下の2点が加えられ、規制が強化されました。

4.原則1日9時間
5.走行距離が600km)

2016年以降の法律

さらに2016年の道路運送法の改正後には「補助席のシートベルト設置が義務化」され、補助席にシートベルトが備わっていないバスは運行ができません。また、車内アナウンスの徹底が強化され、乗客は高速バス・貸切バスに乗車する際は、着席時のシートベルト着用が義務付けられています。違反が発覚した場合、運転手に行政処分が課せられますので、注意しましょう。

シートベルトをしなかったために起きた事故

シートベルト未着用による発生した代表的なバス事故には「2012年関越自動車道高速バス居眠り運転事故」と「2016年長野県軽井沢町スキーツアーバス事故」が挙げられます。

2012年関越自動車道高速バス居眠り運転事故

2012年に発生した関越自動車道高速バス居眠り運転事故とは、運転手の居眠りによって高速道路の脇に設置されている防音壁に衝突し、乗客7名が死亡した事故です。この事故ではシートベルトの整備不良などの法令違反がみつかり、バス業界の悪しき実態が明るみに出た事故として世間の注目を集めました。

2016年長野県軽井沢町スキーツアーバス事故

2016年に発生した長野県軽井沢町スキーツアーバス事故では、大型バスが対向車線側のガードレールを突き破り、約3メートル下の崖に転落し、死者15人を出してしまった平成を代表するバス事故です。原因は運転手の健康診断を行わない、アルコール検査の義務違反があったとずさんな管理体が次々と判明し、問題になりました。また、この事故では命綱であったシートベルトの非着用率が高く、犠牲者が増えたともいわれています。

2件の事故を見ても、シートベルトの着用は尊い命を守る重要な道具でもあります。バスだからと安心せずにシートベルトの着用は必ず行いましょう。

種類によってシートベルトがいらないバスがある?

高速バスや深夜バスで起きた悲惨な事故は世間の人々にシートベルトの重要性を知らしめる機会にもなりました。しかし、路線バスのようにシートベルトの着用が必要ないバスも存在します。

高速バス

高速バス高速バスや貸切バスでは、道路交通法により、シートベルトの備え付けが義務となっています。既にご紹介した2012年関越自動車道高速バス居眠り運転事故や2016年長野県軽井沢町スキーツアーバス事故を受けて、国土交通省で「安全・安心な貸切バス運行を実現するための総合的な対策」が打ち出され、乗客もシートベルトの着用が義務付けられています。

路線バス

路線バス路線バスではシートベルト着用が義務ではありません。これは「道路運送車両の保安基準」に定められた「乗車定員11人以上の路線バスにはシートベルトの設置や装着の義務が発生しない」ためです。路線バスは短い運行距離で乗客の乗り降りが必要であり、路線バスでのシートベルト着用はスムーズな運行に支障をもたらす可能性があり、高速バスや貸切バスに比べて、規制を緩和したと考えられています。

マイクロバス

マイクロバスマイクロバスの補助席にはシートベルトが基本的に設置されていません。しかし、ここ数年でバスの安全対策が重視され、新車のマイクロバスには設置されていますが、まだまだ少数であるといえます。

幼稚園バス

幼稚園バス幼稚園バスでは、道路運送車両法の条項に「シートベルトの免除」が明記されています。幼稚園のバスには、引率の先生が最低ひとり以上同乗しており、園児に気を配っているため、安全を確保しやすいと考えられています。また、命綱の役割を果たすシートベルトは状況によってはデメリットとなる場合があります。多くの幼稚園児が非常事態の際に、自分でシートベルトを外せないことから予期せぬ二次被害につながる可能性があると指摘されています。そのため、幼稚園バスでのシートベルト着用義務が免除されていると考えられます。

シートベルトの種類

バスに備わっているシートベルトには2点シートベルトと3点シートベルトの2種類があります。

2点式シートベルトとは

2点式シートベルト大型バスや中型バスに設置されているシートベルトには、この2点式シートベルトが採用されています。2点式シートベルトとは、乗客の腰部分を止める方式のシートベルトです。2点式シートベルトは2012の法改正により製造が中止されていますが、古い車種の多くにはいまだに2点式シートベルトが採用されています。しかし、一番前の座席だけは急ブレーキをかけた時に前方に飛び出してしまうリスクを防ぐために3点式のシートベルトが採用されています。

3点式シートベルトとは

3点式シートベルト2012年の法改正により、現在の製造されている最新バスにはこの3点式シートベルトが採用されています。3点式シートベルトとは自家用車に採用されているシートベルトのように肩から腰にかけて、身体を包み込むように装着できるシートベルトです。急ブレーキによる前方への飛び出しを防ぎ、高い確率で乗客の安全を守ります。

事故が起きた時シートベルトを着用していると

既にご紹介した通り、交通事故が発生した際のシートベルト非着用者の致死率は着用者の14倍にもなります。万が一、シートベルトを着用しない状態で事故が発生した場合、被害が大きくなるだけでなく、シートベルトをしていなかった乗客にも過失があったとみなされます。事故に巻き込まれたときも、シートベルトを着用していた場合と、着用していなかった場合とでは、個人補償にも差が出るため、高速バスや貸切バスでは必ずシートベルトを着用するようにしましょう。

シートベルトを装着していないと、バス会社が罰を受けるだけでなく、事故が起きたときの命の危険が高まり、補償内容も大きく変わります。運転手と乗客ともに高速バス・貸切バスでのシートベルト着用が義務付けられており、自分の身を守るためにも、貸切バスや高速バスに乗るときは、必ずシートベルトを締めましょう。

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